【有る・在ると居る(ある・いる)】

「有る」も「居る」も、ともに存在することを表す言葉だが、使い方は異なる。物の場合は「有る」、ドックンドックンと鼓動する生き物の場合は「居る」となる。神社の入口に鎮座する鳥居にしても、東南アジアに源流を求める説があり、実際現地では鳥が飾ってあるから、正解なのだろうが、なんで鳥ホウオウなのかはあまり論議されない。鳥とは鶏であるとする説、鳳風とする説などさまざまで、これは恐らく地域ごとに背景は異なるのかもしれない。「鴨居」の話をする前に、「敷居」について。これは本当に敷居なんだろうか。「鴨居」との対で考えると、「敷」はどうもいただけない。「鴨」に対する鳥で、〈しき〉に相当しぎするのは「鴫」である。チドリ目シギ科の渡り鳥で、水棲だ。「鴨」と「鴫」。ともにわが国にはなじみ深い鳥である。【鴨居・敷居(かもい・しきい)】「鴨居」は、建築物の開口部の上部にあって、引戸、障子、襖などをはめる溝を付けた横材のことである。下部にあるのが「敷居」だ。溝の深さは「鴨居」の方が深いのだが、ともに溝が切ってある。肝心なのは、この「溝」だ。水がしたたり落ちると窪みができる。窪みにたまった水は溢れると筋状に流れ出す。そしてその道筋がえぐれてできるのが「溝」なのだから、「鴨」や「鴫」が泳ぐ場にふさわしい。

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